アリゾナ州セドナ 2003.6.5
ネイティブアメリカンが聖地と定めていたこの地ほど
不思議なエネルギーを感じやすい場所はそうそうないのではないでしょうか?
1998年の春にこの地を訪ねたことは 私の意識を大きく変化させました。
鉄分を多く含んだ赤い岩で囲まれたこの土地は何といっても美しいです。
そしてこの土壌には細かく砕かれた石英(水晶)の砂が含まれているので
いるだけでエネルギーがどんどん変化してゆくのが分かります。
ひとことでいうと天と地のとても近くに自分がいる感覚、とでも言うのでしょうか?
しっかり大地と繋がっている感覚と 天のエネルギーが自分に降り注いでいる感覚の両方が一度に感じられるのです。
ネイティブアメリカンはターコイズ(トルコ石)をお守りとして大切にしていることで良く知られていますが、
この石は彼らにとって「聖なる結婚」という意味を持っています。
母なる大地のエレメントでありながら 父なる空の青い色をしているこの石は、
肉体(大地のエレメント)とスピリット(天のエネルギー)からなる私たち自身を表しています。
母なる大地と父なる天の溢れる愛情を一身に受けて誕生したのが私たち人類なのです。
私たちを通して父なる天の光のエネルギーが大地に注がれ、
私たちを通じて母なる大地の愛が天界に伝えられるのです。
とにかくこの地にいると 自分が愛されているということをヒシヒシと感じます。
大地はどこまでも私を温かく受け入れしっかりと受け止めていてくれますし
天界からは愛のエネルギーが祝福として降り注ぐのです。
嬉しくって幸せでわたしはどうしてもハイになってしまうのでした。
しかもその旅の間に展開する出来事はマジカルといってもいいくらいシンクロニシティの連続です。
天使たちが私の行くところ行くところに祝福の花びらをシャワーのように撒いてくれているように感じました。
細かいお話はきりがないのでできないのが残念なほどです。
セドナにはヴォルテックスと呼ばれるエネルギーが渦を巻いている場所がいくつか存在しているのですが、
その中で私が特に好きだったのはカテドラル・ロックという場所です。
この場所のエネルギーはまさに聖なる結婚そのものです。
女性エネルギーと男性エネルギーの統合が素晴らしく表現されています。
カテドラル・ロックに登り平らな岩の上で素晴らしいパノラマの景色を見ながら瞑想する機会があったのですが、
完全なワンネスを体験しました。
そこで感じたことは
「私たちは圧倒的な愛で愛されている」
という確信でした。
この瞬間まで私は両親からの無条件の愛を求め続けるアダルト・チルドレンだったのですが、
ついにそれに終止符を打つ事ができたのです。
「魂の本当のお父さんとお母さんはずっと私を愛し続けてくれていたのだ。
これほどの愛情を与えられているのだからもう何も求めるものはないのだ」
この気付きは大きかったと思います。
もう一つお気に入りの場所はボイントン・キャニオンと呼ばれるやはりヴォルテックスで、
こちらはロックではなくて渓谷になっています。
この渓谷をハイキングしたのですが土壌に含まれている水晶の粒が太陽の光にキラキラ光って、
地面も岩も山肌もとにかくどこもかしこもキラキラ、キラキラ輝いているのです。
私はトリップしているような気分になりました。
まるで天国か妖精の国に来てしまったようで心も身体も限りなくフワフワと軽くなってゆく感じでした。
どこに目を向けても感動でいっぱいです。こんなに素敵なハイキングは初めてでした。
わたしはヒーリングに使うためにボイントン・キャニオンに落ちている石を一つ連れて帰りたいと思いました。
そこでネイティブアメリカンに習って 手にとるたびに石の意識に語りかけてみました。
「連れて帰ってもいいですか?」
ある石は明らかに「NO」という反応があります。
またある石はしーんと何も答えてくれなかったりしました。
そんなことをくりかえしているうちに
私は握った時に手の中にきちんとおさまるような不思議な形の石がことさら光っているのに気付き
その石を手にとって聞いてみました。
するとその石がはっきりとこう答える声が頭の中に響くのを感じました。
「わたしをつれておかえりなさい。あなた自身のヒーリングのために。
そしてあなたが癒すことになっているひとたちのために。」
私はこのときまで何か他の物の意識とこれほどはっきりと繋がる経験はしたことがなかったので非常に驚きました。
セドナが不思議な場所だからだろうと思っていたのですが 帰国した後にそれは日常的なものになっていったのです。
私は感動で一杯になり その石を大切に連れて帰ってきました。
そして今でも私のクリスタルヒーリング・セッションで大活躍してくれているこの石は私の大切な大切なパートナーです。
セドナの街からはすこし離れていると思うのですが
ネイティブ・アメリカンの聖地「キャニオン・ド・シンリ」という場所での体験も言葉にできないくらい素晴らしいものでした。
ここは幅のある浅い河が流れている渓谷で本当に美しいところです。
ナバホ族のシャーマンがガイドとなって ジープでその川の中を走って連れて行ってくれました。
中州に美しい野生の馬がたたずんでいたりして お天気も素晴らしく
渓谷を吹き渡る風に吹かれながら川の中を進んでゆくのは感動的でした。
しばらく行くと アナサジ族といわれる200年前に忽然と姿を消してしまったネイティブ・アメリカンの部族の住居跡がありました。
動物に襲われることから身を守るために高い岩の中腹に岩穴式の住居がありました。
私は懐かしい気持ちで一杯になりすごい数の写真をとってしまいました。
渓谷の中にある聖地でシャーマンは砂絵を書いてくれました。
スターピープルとも言われているホピやナバホの人たちの壺や壁画にはよく宇宙人のような不思議な人物が描かれています。
シャーマンが色々な色の砂を使って描いてくれたのもそんな絵でした。
誰かが病気になるとこの絵を砂に描いて直すのだそうです。絵の上に手をかざすとじんわりと熱く感じました。
何も知らなかったわたしは、不思議なことがあるものだと思ったことでした。
そういえばその前日 聖なる岩と彼らが呼んでいる岩の前で説明を聞いている時、
ガイドの女性がスターピープルの話をした瞬間 私は空にUFOが光るのを見ました。
それはプルトニウムのような強い銀色の光で
不思議な事に私が当時住んでいた横浜の自宅付近で2度目撃したものと同じでした。
キャニオン・ド・シンリに話を戻すと そこは聖地にふさわしい本当に素晴らしい場所でした。
私が参加したツアーはある精神世界系のスクールの人たちが多く参加しているツアーでしたので
休憩時間になるとその生徒さんたちはキャニオン・ド・シンリの岩に手を当ててエネルギーを感じ取っているようでした。
それを見て私もまねをして岩に耳を当ててみたとたん
地の底から響くような太く威厳に満ちた声が聞こえてきたのです。
「わたしはずっとここにあったし これからもありつづける。それはおまえもおんなじだ。」
そして 自分がこの素晴らしい大自然と同じように長い長い悠久の年月を旅してきたことを実感し
私は静かに深く感動したのでした。
今こうして振り返ってみても この旅がとても恵まれたものであったと感じます。
10日あまりの間にたくさんの体験をし深い気付きがありました。
この旅の間にわたしはネイティブアメリカンの若者だった過去世の記憶が何度も断片的に甦ってきました。
ネイティブアメリカンはクランと呼ばれるファミリーネームを持っているのですが
私のクランがイーグル(鷹)であることもはっきりと思い出していました。
そして私に深い気付きが訪れる時にはいつも空をイーグルが旋回するのでした。
大地に石でサークルを作りその中に毛布で身を包んで横になり 長老の唱える言葉や唄、
太鼓の音などで浄化する儀式では
大地に横になったとたんはらはら涙が流れて自分でも驚きました。
私は魂の本当のお母さんの腕に抱かれて 生まれて初めてといってもいいくらいのリラックスを体験しました。
柳の枝で枠組みをし 動物の皮で覆ってテントを作り
その中に焼けた石を運び込むスエット・ロッジではまさにリボーン(再誕生)を体験しました。
たくさん汗をかくので水着の上にTシャツを着てロッジに入ります。
ロッジの上空をイーグルが旋回していました。
シンギングバードという名前のネイティブアメリカンの長老がグッドラックだと言いました。
このセレモニーを精霊がサポートしている証なのだそうです。
スエットロッジの中央は窪みが掘ってあり
その中にはすでに半日も焼き続けていた石が運び込まれ 中はすごい熱さになっていました。
私がロッジに入る時もう中は満員状態だったので入り口の近くに座ったのですが(土の上に直接座ります)
そのセレモニーのファシリテーター(リードする人)にそこは入り口だからここに座るようと言われ、
私は入り口から一番離れた対面に場所を空けてもらって座りました。
このことに大きな意味があったことに気が付いたのはセレモニーが始まってすぐのことでした。
「最初にこのセレモニーに参加してくれるように自然界や先祖たちのスピリットを招待します。
まずは入り口から東のスピリット、イーグルの精霊を呼びましょう!」
わたしはまさに真東に向かって座っていたのです。
そして彼の後に続いて祈りの言葉を唱えたとたん
イーグルのクランをもつ先祖のスピリットたちと繋がり号泣してしまいました。
私は地面にひれ伏し長老たちに祈り、話し、甘え、とにかくすごい交流を体験しました。
自分の中を電流のように強いエネルギーが駆け抜け
その瞬間に大きな気付きが訪れる・・・このような形での交流でした。
「長いこと傷つけられ 失われようとしてきたわれわれの誇りを守り 癒さなければならない」
長老たちのスピリットはそう告げました。
それは消え入りそうになっているまさに風前の灯ですが 彼らはそれを必死で守ってきたのです。
確かにホピの村を訪ねたときにも
彼らが長年にわたりアイデンティティを奪われたことによって傷つけられた魂の誇りが叫んでいるようにわたしは感じていたのでした。
次々と赤く焼けた石が運び込まれ そこに水の精霊に感謝しながら水をかけます。
すると火花がきらきら光ります。そして私たちは口々に火の精霊に感謝の言葉を唱えます。
水や石や火の精霊も先祖のスピリットもロッジの中に輪になって座っている私たちも
すべてが全く対等に存在していました。
どれほど歌ったり叫んだり泣いたりしたのか分かりません。
あれほどの感情の大放出を体験したことはありませんでした。
ロッジの中で皆で日本の歌をたくさん歌ったのですが「君が代」を唄ったときに
わたしはあのキャニオン・ド・シンリの岩が伝えてきたメッセージそのものの唄であることに突然気が付きました。
君が代は 千代に八千代に
さざれ石の 巌となりて
苔の生すまで
なんという美しく壮大な歌詞なのでしょう!
君が代というのは文字通り“あなたの世界“という意味なのです。
わたしたちの魂の旅路は小さな小石が岩に成長し それに苔がむすまで(永遠に)続くのです。
魂の永遠を詠っている君が代を国家に持つ日本はやはり素晴らしい国だと思いました。
ロッジの入り口から出てきたときには 同じ入り口から入った私ではなく
全く新しく生まれ変わった私が出てきたと思っています。
そのときの私はすこし放心状態で 赤ちゃんのように無心でした。
このときの体験から私は「抑圧されている感情こそ本来の自分自身を見えなくしているものである」という確信を得て
セッションでの感情の解放に取り組むことになったのです。
この素晴らしいネイティブアメリカンの聖地への旅は
わたしの中の無価値感をどれだけ癒してくれたことでしょう。
今私が行っているセッションのスタイルはオリジナルなものですが
このアリゾナでの体験が大きく影響しています。
現在わたしが行っているセッションの中で このセドナでの体験を疑似体験していただく時間を設けています。
「私たちはもうすでに愛されている。愛されるために指一本動かす必要はない」
私が感じたこの素晴らしい安堵感をみなさんにお伝えすることができたらと思っています。
この旅の中でもいちばん私の心に残っているある出来事については
またいつかお話しますね。
2003.6.5
あの素晴らしい体験をみなさまと分かち合いたく セドナ スピリチュアルリトリートを開催しています。
※この記事は2017年のものです。
コロナウイルス関連の影響による渡航制限のため、現在ツアーは休止中です。
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